

Question01
お互いの第一印象
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菊地
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西さんが旅客サービス部からオペレーションマネジメント部に異動してきたとき、私がインストラクターとして指導したのがつき合いのはじまりですね。
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西
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異動してきてはじめて話した先輩が菊地さんでした。あのときはフランクに話しかけてもらったおかげで緊張がほぐれました。
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菊地
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オペレーションマネジメントの研修は、最初に1カ月間、座学で基礎的な知識を学んだ後、OJTで実践的なトレーニングを積むのですが、西さんはいろんなことに興味をもち、前向きに取り組む姿勢があるなと感じました。
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西
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学生時代はそういうタイプではなかったのですが、KIXAP(ANA関西空港株式会社)に入社してから主体的に取り組むように意識したんです。オペレーションマネジメントの仕事に関しても、無線や電話で連携することはあったものの未知の世界だったので、貪欲に吸収しようと心がけていました。OJTでは、ときには厳しく指導してもらったことで、改めて自分が担当する仕事の責任の大きさに気づくことができました。このときの気持ちは今も変わりません。
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菊地
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私たちの仕事はフライトの安全に直結するので、ひとつでも曖昧なところがあってはいけないし、特に集中しなければいけないタイミングがある。そういったことを理解してもらうために厳しくアドバイスをしたこともありましたね。こんなことを最初に言うと、学生のみなさんがひるんでしまわないかと心配になってきました(笑)。
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西
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普段はやさしい先輩ですので安心してください(笑)。必要なときに厳しくしてくださることが本当のやさしさだと思っていますし、本当に感謝しています。


Question02
業務に就いて感じたこと
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西
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はじめは覚えることがたくさんあり、覚えた知識を実践で活かすのがむずかしかったです。
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菊地
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オペレーションマネジメントは複数の業務を同時に進める必要があり、リアルタイムで変化する天候などを確認しながら、求められる情報をキャプテン(機長)に伝えなければなりません。私も以前はそうだったのですが、無線を聞いているうちに天候の確認が甘くなるなど、マルチタスクに苦戦しました。新人にとってこれをクリアするのは大きな山といえるでしょう。
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西
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自分が下した判断についてキャプテンに根拠を説明する必要があるのですが、自信が持てないケースもありました。
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菊地
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それはある意味、正しいこと。いろいろな情報を照らし合わせて、「本当にこれがベストなのか」と検討することで、精度の高い情報を提供できるのだから。ただ、正確性が第一でありながら、迅速に伝えることも重要。フライト中であれば、航空機はわずかな時間でもかなりの距離を進行します。そこで判断が遅れると、フライトに支障をきたすリスクが生じてしまうので、時間に対する緊張感を持つ必要があります。
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西
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そんななか菊地さんは自分の業務を一旦止めてでもアドバイスをしてくださるので、心強い存在です。
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菊地
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何か疑問や課題がある場合は、その場で解決することが大切だと思っています。その点、西さんはわからないことがあると自分から質問してくれる。
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西
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菊地さんの手を止めてしまうのは申し訳ないと思いつつ、みなさん質問があればその都度されているので、私もどんどん質問をして学びたいと思っています。


Question03
仕事の魅力
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西
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ハードルが高くなるような話がつづいたので、仕事のやりがいや職場の魅力について話しましょう。
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菊地
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そうですね。オペレーションマネジメント部は、いろいろな部署を経験した方が多くおられて、お話をするなかで一機の航空機を飛ばすまでに、どんな役割があって、どんなことをされているのかを知ることができました。こうしたことは、普段の業務を行ううえでとても役立っています。
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西
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どの職種でも同じことがいえるのかもしれないけれど、特にオペレーションマネジメントは広い視野をもつことが大切で、全体のプロセスを知ることは有効だと思います。部署の特色としては、オペレーションマネジメント部は規模が比較的にコンパクトなので、一体感がありますね。
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菊地
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風通しが良くて、みんな仲が良いですよね。私も菊地さんと何度か、仕事が終わってから食事をご一緒させてもらいました。ざっくばらんにいろいろな話をするなかで、菊地さんは自分も若手だと言い張るんですよ(笑)。
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西
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いやいや、入社7年目は若手でしょう(笑)。少なくとも自分ではそう思っているし、後輩との壁をつくらないように心がけています。話は変わるけれど、西さんは異動してきた頃と比べると、随分成長したと感じています。それは、先ほども話したように、いろんなことに興味をもって、前向きに取り組む姿勢があるから。それと、まわりを明るくする存在感もすごい。みんなの業務にも良い影響を与えてくれています。
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菊地
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西
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ありがとうございます。私が菊地さんをリスペクトするのは、視野が広くて、まわりへの気配りを大切にされているところ。オペレーションマネジメントは、業務自体は一人で行うことが多く、判断に悩む場合もあります。そんなときに菊地さんはスッと来て、サポートをしてくださるんです。憧れであり目標の先輩です。
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菊地
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真正面から褒められるとむずがゆくなるね(笑)。では、最後にどんなところに仕事のやりがいを感じているのか聞きたいです。
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西
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担当する便のルートや天候を下調べして、最適と考えるプランを提案した結果、キャプテンから「提案通りに飛んだら揺れなかったよ」と言ってもらえたときは、心のなかでガッツポーズをとっています。
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菊地
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オペレーションマネジメント担当にとって、それがいちばん嬉しい言葉ですね。プレッシャーがある分、やりきったときの達成感は格別。この感覚を、「オペレーションマネジメントの仕事がしたい」と思っている方にも味わってほしいです。
