ANA関西空港健康経営について
ANA関西空港では、「社員の安全と健康の確保、快適な職場環境づくりは企業活動の基盤である」 「元気に活躍する社員の笑顔がお客様の笑顔に繋がる」という考えの下、従業員のより健康的な生活の実現を目指し、健康経営に取り組んでまいりました。当社の理念や取り組みが評価され、6年連続で「健康経営優良法人」に認定され、上位500社のみに認定される『ホワイト500』を5年連続で取得することができました。健康管理の強化、疾病予防やメンタルヘルス対策、安全衛生活動など従業員の健康維持・増進に加えウイルス感染防止対策の徹底にも積極的に取り組んでいます。引き続き、従業員の健康に対する意識改革やサポートをさらに充実させてまいります。

※「健康経営優良法人~ホワイト500~」は上場企業に限らず、大規模法人のうち、健康保険組合などの保険者と連携して優良な健康経営(健康経営・・・NPO法人健康経営研究会の登録商標)を実践している法人を認定する制度です。
ANA関西空港株式会社「健康経営宣言書」
当社は、働く全ての従業員一人ひとりが、ANAグループの一員として心身ともに常に健康であり、あらゆるステージにおいていきいきと仕事に取り組み、活躍していくことが最も重要だと考えています。「ANAグループ健康経営宣言」に則り、従業員・会社・健康保険組合が一体となって、従業員が健康で長く働き続けることができる環境整備に向けて、今後も一層積極的に取り組んでいくことを宣言します。
ANA関西空港株式会社 代表取締役社長 三宅 啓文
ANA関西空港株式会社健康管理指標
健康関連コスト
健康関連コストのほとんどは、プレゼンティーズムによる損失(従業員の生産性低下)となっています。なお、一人当たり健康関連コストは以下のグラフの通りとなっています。
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2024年度


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2023年度


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2022年度


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2021 年度


- ・アンケート回答者のうち、アブセンティーズムとプレゼンティーズムの設問両方に回答した人(1087人)を対象として算出。
- ・医療費はレセプトデータから算出。
- ・プレゼンティーズム=[プレゼンティーズム損失割合]×[2024年度の一人当たり年収(給与&賞与)]
- ・アブセンティーズム=[アブセンティーズム(日数)]×[2024年度の一人当たり日収(年収を365日で割った額)]
ワーク
エンゲージメント
「ES(社員満足度)」および、「エンゲージメント」を高めるとともに、お客様満足度や企業価値の向上を目的とし、毎年「グループ社員意識調査(ANA’s Way Survey)」を実施しています。2024年度は、従業員990名が回答し(回答率100%)、3.96ポイントとなりました。ワークエンゲージメントに関する設問は、0.1ポイント向上し、3.90ポイントとなりました。
※5点満点中の評価
健康経営の促進
「ANAグループ健康経営」の推進にあたっては、以下4つに重点的に取り組むことで、PDCAサイクルを循環させて参ります。また定期的に状況を把握し、効果や課題を分析したうえで、必要に応じて、施策を見直していきます。
健康経営の実施により期待する効果
健康経営の推進を図ることで、社員の健康意識が高まり、健康な生活習慣や行動が促進されます。社員がいきいきとやってみよう!と思い行動することができ、全社員が最高のパフォーマンスを発揮し組織全体のエンゲージメントの向上につながることを期待します。

健康管理の取り組み
健康診断結果をもとに、産業医や保健師による健康指導を確実に実施し、一人ひとりの健康状態を適切に管理・サポートしています。

健康マスター検定
健康マスター検定(エキスパート)の取得を促進しています。2025年10月現在認定者18名。健康マスターは、様々なコラムの配信など、健康推進リーダーとして活躍しています。

健康診断
ハイリスク者に対する産業医の面談を100%実施しており、保健指導の継続に努めています。

MY HEALTH WEB(個人向け健康増進アプリ)の導入
ANAグループ保険組合と連携して、アプリの利用促進を図っています。
- 健康診断の結果(ペーパレス化)、医療費明細やジェネリック医薬品差額情報の確認
- 年2回web版ウォーキング大会を開催し、運動習慣の確立を促し、健康の保持、増進に取り組んでいます。

疫病予防にかかわる取り組み
健康的な生活習慣作りに向けた環境の整備や取り組み、疾病重症化予防に向けた取り組みを促進していきます。
生活習慣病予防対策
休憩室に“オフィスでやさい・ごはん”を設置しました。不足しがちな野菜やフルーツ、健康的なお惣菜で社員の健康をサポートしています。自動販売機のラインナップを、健康的な飲料にリニューアル。また、販売している品のカロリーを表示し、バランスを意識するきっかけにしています。


健康に関する社員教育の実施
ANAグループでは、労働安全や健康保持増進のために社員向けのセミナーを多数開催しています。社員一人ひとりが安全や健康に対する意識を高め、これを継続させることが重要と考えており、気軽に参加できるセミナーの開催を通じて、労働安全や健康に対する気運の醸成に努めています。
| テーマ | 実施内容 | 実施回数 | 参加者数 | 満足度 |
|---|---|---|---|---|
| 1.ピラティスセミナー | ・職場で出来る一生役立つ 肩・首メンテナンス ・腰痛予防・改善とお腹引き締めが 一石二鳥で手に入る60分 ・鈍った下半身をスマートに『整える』 |
3回 | 107名 | - |
| 2.メンタルヘルスセミナー (管理職対象) |
メンタルヘルスの保持増進等を図る ・未然防止編 ・職場での対応編 ・事例研究編 |
3回 | 118名 | - |
| 3.体験カウンセリング | 入社2~3か月目を目安に 体験カウンセリング(20分)を 実施し、カウンセリングの 認識と重要性を伝える |
各1回 | 全新入社員 | - |
| 4.産業医・保健師による ミニセミナー |
・健康とは??? ・低体重について ・貧血と食事 ・運動習慣の定着 ・さらなる健康の促進 |
5回 | 67名 | - |
| 5.血管年齢・骨密度測定会 | ・食生活改善の ミニセミナー付きの測定会 |
1回 | 222名 | 99% |
| 6.社会人のための 姿勢・側圧測定会 |
・身体の歪みを知り、 健康を意識するきっかけを提供 |
3回 | 162名 | 98% |
| 7.ヘルスツーリズム | ・ランニングクリニック ・森林セラピー |
2回 | 28名 | 98% |
| 8.大阪河﨑リハビリテー ション大学と連携した、 体質・体力改善プログラム |
IN Bodyを使用し、リスクや不調の原因 (フレイル予防)を発見する測定会 |
3日間 年2回 |
684名 | 95% |
| 9.ヨガ体験 | 椅子を使用したヨガ。「リラックスヨガ」、「アクティブヨガ」を各回30分ずつで実施 | 隔月 | 35名 | 94% |
| 10.生理痛VR体験 | 女性特有の生理に対する理解を深め、誰もが働きやすい職場環境を醸成 | 1回 | 53名 | 95% |
| 11.推定野菜摂取量の測定 | ベジチェックを使用した野菜摂取量の測定 | 1回 | 276名 | - |
| 12.肩こり予防・筋力トレーニング研修 | 専門理学理療法士による肩こり予防・筋力向上を図るストレッチを実施 | 年1回 | 57名 | - |
| 13.ウォーキングイベント | ウォーキング講師を招き、正しい姿勢やウォーキング方法を指導、空港周辺を歩く | 年2回 | 60名 | - |
様々なセミナーへの参加に加え、いつでも手軽に閲覧できるショートムービーを、
健康管理室から定期的に配信し、社員が健康を意識するきっかけ作りをしています。
2020年度 睡眠セミナー(Zoom)
参加人数26名
2021年度 食生活セミナー(Zoom)
参加人数44名
2022年度 ピラティスセミナー(Zoom)
参加人数107名
2023年度 食生活ミニセミナー付き骨密度・血管年齢測定会 参加人数 222名
2023年度 ヘルスツーリズム開催(ランニングクリニック・森林セラピー)参加人数 28名
2023年度 社会人のための姿勢・足圧測定会
参加人数 162名
2024年度 社会人のための姿勢・足圧測定会
参加人数 237名
2024年度 朝食摂取の重要性を周知し、朝食としてバナナを配布
2025年度 ヨガ体験を隔月で開催開始
参加人数 35名
2025年度 女性特有の生理に対する理解を深める生理痛体験を開催 参加人数 53名
2025年度 ベジチェックを使用した野菜摂取量の測定 参加人数 276名
2025年度 専門理学理療法士による肩こり予防・筋力向上を図るストレッチを実施 参加人数 57名
2025年度 ウォーキングイベント開催
参加人数 60名
メンタルヘルスにかかわる取り組み
専門家によるカウンセリングを実施し、「心の健康づくり計画」に基づきに従業員の「こころの健康づくり」に積極的に取り組みます。従業員の「こころの健康」は、生活の質( ※ Q O L )・仕事の質において重要な要素であることを認識し、社員自らがストレスに気付き対 応する「セルフコントロール力」を高めます。

専門家によるカウンセリング

ストレスチェック

| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 月間総実労働時間 | 160時間 | 104時間 | 149時間43分 | 154時間 | 157時間 | 161時間 |
| 残業時間 | 8時間 | 3時間 | 7時間58分 | 8時間 | 8時間 | 7時間 |
| 有給取得率 | 68.8% | 79.0% | 70.66% | 73.1% | 79.0% | 76.6% |
| 平均勤続年数 | 9年6ヶ月 | 8年3ヶ月 | 10年1ヶ月 | 10年9ヶ月 | 9年9ヶ月 | 9年7ヶ月 |
| 離職状況 | 9.4% | 4.2% | 16.5% | 11.4% | 9.7% | 6.8% |
| 傷病による休職者
※1ヶ月以上休業傷病による |
11名 | 24名 | 22名 | 34名 | 60名 | 111名 |
従業員の労働時間の適正化を図り、ワークライフバランスの取り組みを推進し、働きやすい環境整備を行っています。
2022年度よりスタッフ部門にフレックスタイム制度を導入しました。アフターコロナの生産量増加後も、
さらなるワークライフバランスの促進や残業の軽減に努めています。
安全衛生活動にかかわる取り組み
安全衛生活動による取り組みとして、「安全」「衛生(健康)」を強化すべく、「ANAグループExercise」・「ANAグループ体操」を導入しました。Exerciseを習慣化することは、健康増進につながるとともに、労働災害の防止にむけた意識の向上、リフレッシュなどの効果も期待できます。
また、熱中症対策としてスポットクーラー設置やランプ作業時にはクーラーボックスに入れて持ち出し、作業は数名で声替え合い、体調の変化をいつでも相談しやすい環境にしています。
2019年11月には全グループ社員を対象に健康増進アプリ「MY HEALTH WEB」を導入しました。健康に関する情報発信を本アプリに集約したほか、アプリを活用したWEB ウォーキング大会の開催を通じて運動習慣の確立を促しています。 これらの活動を通じて、健康かついきいきと働ける環境の整備をはかるべく、グループ横断的な安全衛生活動の展開を行っていきます。
ANAグループExercise



熱中症対



ANAにおける労働安全衛生活動の実施サイクル
ANAグループでは、「ANAグループ労働安全衛生方針」に則り、ANAグループ全社員の労働安全・健康の確保に向けて一丸となって取り組みを進めています。
労働安全衛生施策の展開にあたっては、法令や規定・労働協約の遵守を徹底するとともに、安全衛生委員会*を中心とした現状把握と関係各層との議論などを行っています。また、職場のリスクを特定し、緊急度・優先度を定めた上で、リスク対策等実効性のある取り組みを行う体制を取っています。
*安全衛生委員会:産業医、安全・衛生管理者・労働組合からの推薦委員等を構成員として事業場毎に設置。毎月1回、労働者の危険又は健康障害を防止するための基本となるべき対策等の重要事項について、労使一体となって調査審議を行う機関。

| 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 労働災害件数 業務上災害 |
3 | 4 | 2 | 15 | 15 |
| 労働災害件数 通勤途上災害 |
1 | 0 | 1 | 2 | 1 |
| 労働災害数率 | 2.9 | 2.8 | 2.3 | 5.1 | 6.6 |

























